忘れてはならない ダークツーリズム
人生でダークサイドをまったく持たない人間は
まずいないであろうし、そのつらく厳しい過去は
人としての魅力を培う。地域にも、光の部分があれば、
必ず悲しみをたたえた影の記憶もある。
悲しみの記憶を巡る旅人たちは、その地に赴き、
亡くなった人たちの思いや、場の記憶を受け継ぐ。
そしてそれを持ち帰り、また誰かに伝えていく。
ダークツーリズムとは、戦争や災害をはじめとする
人類の悲しみの記憶を巡る旅である。
・・どんな地域にも戦争、災害、病気、差別、
公害といった影の側面があるが、日本では、
それらの舞台を気軽に観光することへの抵抗が強い。
しかし、本当の悲劇は、歴史そのものが忘れ去られることなのだ・・。
(観光学者、金沢大学准教授 井出 明 氏の一文)
[ – sara 桜羅 – ]