奈良 東大寺

今と昔に心を寄せる旅。奈良の大仏様(東大寺)
かつて世界中で幾度となく流行した感染症は何度も繰り返し、多くの人の命を奪いました。
日本で過去最悪の感染症といわれるのが奈良時代、735年から737年にかけて天然痘
(天平の疫病)であり、当時、日本の総人口の25~35パーセントにあたる、100万~150万人が
感染により死亡したとされています。当時首都であった平城京にも蔓延し、
聖武天皇は743年(天平15年)、国家の安寧や疫病から人々が救われることを願い
東大寺大仏の造立を命じました。建立の経緯に至っては、皇后であった光明皇后も
仏教に篤く帰依していたことから、聖武天皇に東大寺、国分寺の設立を進言したと伝えられる。
また、貧しい人に施しをするための施設「悲田院」、医療施設である「施薬院」を設置して慈善を行った。
天然痘の感染は、738年1月までにほぼ終息したといわれているが、過去様々な感染症から
当時の悲惨な状況を鑑みると、成す術もなく、東大寺建立につき巨額の金額と労働人員が必要だったことから、
賛否両論はありますが、悲惨さを通り越し、心理的に仏にすがる他なかったのは理解せざるを得ない。
この時、光明皇后は36~37歳、天然痘終息後、十数年経た晩年には、夫の死後遺品などを
東大寺に寄進し、その宝物を収めるために正倉院が創設された。
光明皇后はその後、興福寺、法華寺、新薬師寺など多くの寺院の創建や整備に関わったとされています。

世界で初めて記録された感染症は6世紀東ローマ帝国のペスト。
今日に至るまでに、最も被害が大きかったペストはこれまでに
14世紀、17世紀と3度にわたる世界的流行があり、
大きな感染の流行でいうと、第4次にあたるとも思われます。

先行きが不安なこの時世に、コロナの時期を無事に乗り越えられるよう、
当時と今に思いを寄せてみてはいかがでしょうか?

 

[ – sara 桜羅 – ]

 

東大寺
http://www.todaiji.or.jp/奈良市観光協会
https://narashikanko.or.jp/

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