京都、名門中の名門の御当主「片山九郎右衛門」氏との共演『花影会』4/17
東と西の名門が織り成す貴重な能舞台が行われます!
「翁」と「白鬚」のシテ片山九郎右衛門氏は、
能楽師として円熟期の第一人者であり、
その美しく魅力あふれる芸を充分にご堪能いただける二番です。
翁附の脇狂言として稀有な「福部の神」は、
斯界でも初見の者が多いほどの遠い(珍しい)演目で、
人間国宝・山本東次郎氏が至高の芸をお届けします。
「鷺」は、「関寺小町」「檜垣」「姨捨」と並ぶほどの秘曲で、
非常に清純なシテで、能の他の曲にはない特殊な舞には清らかさも求められます。
シテの年齢も、元服前か還暦過ぎの者しか勤められず、
73歳になる武田宗和も初演の貴重な一番となります。
仕舞の二番は、京都を本拠地に東京でも活躍する、
人気と実力を備えた味方玄氏、分林道治氏の両名に華を添えていただきます。
50回を超えた花影会の、ご期待に沿える充実の一日をお楽しみください。
日 時 令和4年 4月17日(日)13時開演(12時開場)
会 場 二十五世観世左近記念 観世能楽堂
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 地下3階
http://kanze.net/publics/index/267/
チケット:https://ttmnf.or.jp/kaeikai51form/
故 武田太加志は、能楽の興隆のために誠心誠意尽くした昭和時代の能楽師の一人といえます。公益財団法人 武田太加志記念能楽振興財団は、故 武田太加志の遺志を受け継ぎ、能楽師の芸道の発展に努め、能楽並びに広く日本の芸能文化の普及に関する事業を行い、もって我が国の文化芸術の振興に寄与することを目的としています。また、能楽が世界中の多くの人から愛され、親しまれるものであることに期待し、その歴史と先人達への畏敬の念を抱きながら、たくさんの方々へ日本文化の心をお伝えすることを目指します。
【花影会のはじまり】
第1回 花影会(昭和54年)より
武田太加志(重要無形文化財総合指定保持者)からのご挨拶
能の花
今年の秋、私の構想企画による能の会の第1回を催す。皆様に私の芸を見ていただき、皆様にご後援願う会であるから、武田太加志後援会と名付けてしまえば簡単であるし、主旨も良く判って下さるかと思うが、そういう意味では誰方にもお願いしていない。それは会名を考えて、一つの会を起こすということにも執着があったからだ。そしてその会は、私自身も楽しく研鑽し、皆様には楽しく見ていただく会にしたい。と、こう考えている。さて、会名はまだ考えつかない。併し世阿弥が説いた花が、如何に大切で、如何に大きなことであるかを思い、花一字をつけるところまでは心に決めている。 『夕顔』(武田太加志 著)より抜粋。