sara 桜羅読み物珠玉の言葉

禅語 – 関

禅語に『関』という言葉があります。

人は、人生の中で何度も難しい関門にぶつかります。

その関門にさしかかるたびに、不屈の精神、努力で

一つ一つ乗り越えていく。そうしていくと、

いままで大変だと思っていた関所が、

実にスムーズに通れるようになる。

そして最も苦しい関門を突破できれば、その先には

自由な広々とした天地が開けているという意味が、

この『関』に込められています。

余談ですが、

人生というのは船旅に似ていると、時々思います。

天候がよく、うまく進む時もあれば、左右に大きく

揺さぶられる時もある、長い長い旅路。

しかし、心配ばかりしていたら快適な船旅を

過ごすことは出来ません。

乗るからには、覚悟を決める。

そういう心の準備があれば、人は自然と受け入れて

いけるものなのでしょうか。

また、人は辛苦艱難、喜怒哀楽、利害得失、栄枯盛衰、

そういう人生の事実、生活を勇敢に体験することよって、

生きる事の意義を見出し、自己人物を練ることが

出来るのだと思います。

しかし、実際船に揺られてばかりでは、体が持ちません。

時には地上に上がり、心と体を休めてこそ気力が生まれる。

そして、時にはめいっぱい好きな事に没頭し、

心と体に栄養を与える。そういうバランスをとって

長い旅路を有意義なものにしていければ何よりと存じます。

[ – sara 桜羅 – ]

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