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池波正太郎『よい匂いのする一夜』

池波正太郎が全国でお気に入りの宿を
まとめた『よい匂いのする一夜』 。
・・鮎の芳香が飯に移って実に旨い。
またここを訪れようと思いながら、
果たせないでいる・・。

埼玉北部の寄居にある料亭旅館
『京亭』には、甲賀の忍びの主人公、
上田源五郎(忍びの旗/舞台:鉢形城)
執筆の為に訪れた際、ここに宿を取りました。

鉢形城の歴史は古く、平安朝時代には
豪族の居城となり、平安朝の頃には
少し下り平将門や畠山重忠の
居城があったともいわれています。

舞台となる鉢形城は、
小田原五大北条時代、北条氏康の四男、
北条氏邦がここに城を構え、甲斐(武田)・
信濃(真田)からの侵攻を防ぎました。
北条氏邦は知略に溢れ人望も厚い名将
として親しまれていました。

1590年(天正18年) 豊臣秀吉による
小田原征伐がはじまり、鉢形城は連合軍
(35000) に包囲され、北条氏邦の老臣
黒澤上野介ら (3000) が約1か月の籠城戦を
戦ったのち、開城。

池波正太郎が描いた上田源五郎は、
鉢形城落城と共に死ぬという構想
だったが、京亭の離れに泊まって寝床に
身を横たえた瞬間に
気分が変わり死なせないことにしたという。

[ – sara 桜羅 – ]

 

鉢形城
https://www.town.yorii.saitama.jp/site/rekishikan/kouenannai.html

池波正太郎 記念文庫
https://www.taitocity.net/tai-lib/ikenami/

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