武田文志 /観世流 シテ方 (重要無形文化財総合指定保持者)読み物

大曲「盛久」源氏に捕らえられた平盛久の奇跡と心のドラマ/第45回「朋之会」 4/10(日)

今回の「朋之会」では、観世流能楽師 武田文志 氏が大曲「盛久」を勤めます。「盛久」は、源氏に捕らえられた平盛久が 鎌倉へ護送される途中、警護役の土屋三郎の許しを得て、日頃より崇敬する清水の観世音に参詣した。鎌倉に到着した盛久はその日、経文を読誦し、まどろみの中霊夢を見る。
翌朝いよいよ由比ヶ浜の刑場で太刀取を振り上げると、盛久の持っていた経巻が光り輝き、目が眩んだ太刀取は刀を取り落とし二つに折れてしまう。この知らせを受けた頼朝は処刑を取りやめて盛久を召し出し、詳しく尋ねると二人は同じ夢を見ていたことが分かる。頼朝は奇特を感じ盛久を許して盃を与え、盛久は祝いの舞を舞ったという。
大曲「盛久」に続き、親子の再会が感動的な「武田宗典」演ずる「百萬」、「小早川 修」が演じる琵琶の名手「玄象(げんじょう)」など、見ごたえのある演目が続いています。

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