sara 桜羅読み物歳時記

鎌倉時代から続く暮れの行事、煤払い 

暮れになると、各地の寺院や神社などで行われる煤払い(すすはらい)。
新しい年を迎える為に、一年のうちにたまったほこりを払うだけでなく、
一年の厄を払うという意味もあります。
古くは鎌倉時代中期から行われ、江戸時代になると「物忌み」を始める12月13日に
江戸城で行われ、以来、庶民の間でもそれにならうようになりました。
物忌みとは、災いを避けるため、一定期間は身を清めて家に籠もることで、
一年の汚れを落とし、家も身も清めた状態でお正月を迎える準備をしていました。
昔の人は、早くから年を迎える準備をしていたのですね。

どの文化においても、言葉、祈りというのは、古来より共にあり、
日々の生活に根差しています。
2020年は各地で災害やコロナの状況が大きな被害があり、今年は本当に
大変な一年だったと、感じられていると思います。
現在、煤払いの習慣は寺院や神社のみとなっておりますが、
多くの人々の祈りが、来年こそは通じることを祈っております。

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