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“日本一の銘酒”とも称される日本酒「十四代」誕生秘話

山形の銘酒と言えば、高木酒造の十四代が有名ですね。
十四代は今では入手が困難と言われていて、
置いてあるお店も限られています。
また、ネットなどの市場価格などをみると、
購入価格も非常に高くなっております。


今回は、そんな十四代の心温まるストーリーを聞きました。
十四代が誕生したての頃、苦労した時もありまして、
その時に協力してくださった販売店に、
その時の恩を忘れずに主に今も販売しているとのこと。


本来の日本人らしい義理堅さ、東北の人の温かさが
にじみ出るいいお話ですね・・
美味しさの秘訣のひとつに、雪があるからこそ、もろみの発酵がうまく運ぶという。
高木酒造のある山形県村山市は雪がたくさん積もる地域であり、
良質な雪解け水が名水として湧き出しています。


“日本一の銘酒”とも称される日本酒「十四代(じゅうよんだい)ですが、
十四代を販売する前の代表的な銘柄は「朝日鷹」でした。
※さわやかな味わいと米の旨味を十分に引き出した、とても美味しいお酒です。


そして日本酒造りに欠かせない米ですが、十四代は「酒未来」
「龍の落とし子」「山田錦」などが酒米です。
酒米は日本酒の味を決定づけるもので、新潟の「五百万石」、長野の「美山錦」、
岡山の「雄町」などが有名で、全国各地で酒米は作られていて、
その地方の日本酒の味を決めています。
ただ、いくら母米が有名どころの酒米であっても、
育てる気候や風土が異なればおいしい酒米は育ちません。
東北地方の気候や風土にあった酒米を作り出すのにかかった年月は18年、
ようやく完成したのは1999年のことでした。
高木酒造の14代目高木辰五郎が作り出した酒米「酒未来」があったからこそ、
15代目高木顕統が造り出した「十四代」は生まれたとも言えるのです。


“日本一の銘酒”とも称される日本酒、十四代ですが、
十四代を販売する前の代表的な銘柄は「朝日鷹」でした。
※さわやかな味わいと米の旨味を十分に引き出した、とても美味しいお酒です。


十四代の歴史は江戸時代初期の1615年、高木家が現在地で酒造りを行ったことに始まります。
もともとは、京都の公家であった祖先が応仁の乱で負け、
惨殺を逃れこの北の土地で名前をかえ、ひっそりと住み続けたのだとか。
1993年(平成5年)、14代目・高木辰五郎から15代目・高木顕統に引き継がれた後、
「朝日鷹」から「十四代」となった。
実はこの銘酒「十四代」誕生の裏側には、命懸けともいえる酒造りの秘話が
あったという・・。


杜氏である高木酒造の15代目高木顕統氏。杜氏となるには若くして下働きから酒造に入り、
何十年も経験を積んで、杜氏として認められるのは50歳を過ぎてからというのが当たり前でした。
これは麹や酵母菌は生き物であるため、杜氏の腕にかかっていて、
長い年月をかけて技量を上げていくからです。
氏が蔵に入ってからは、毎晩のように専門家のアドバイスを求め、
ようやく自分の納得いくお酒を作り出したといいます。


そして、販売をするにあたり、
お酒をいい状態のままで置いてくれる店を吟味することから始めたのです。
お酒の取り扱いや保管状態がいい店などが条件にあげられたと言います。
お酒、とりわけ生酒と呼ばれるものはとても繊細な飲み物で、
いくら美味しいお酒であっても取り扱いが悪いと味は落ちてしまうからです。
すべての条件をクリアできるお店に出会うためには、自らが足を運ぶことが重要であり、
これはというお店に足しげく通い情報を集めました。
こうした蔵元としてのこだわりと、質の良さ、両方がすべてかみ合って、
十四代は幻の銘酒とまで言われるようになったのです。


さて、十四代の中でも最高峰だと言われているのが「十四代竜泉」といわれています。
精米歩合が35%の大吟醸酒であり、酒米は山田錦を使用しています。
十四代はフルーティな味わいに仕上がっているのが特徴ですが、
十四代の中でも顕著で、最も手に入れることが困難だとか。
十四代シリーズはどれもフルーティであることが特徴なのですが、
「龍の落とし子」は他の種類よりもキレがあると言われていて、
甘みの中に適度なキレを感じる十四代だと言われています。


「十四代」は20種類以上のシリーズが販売されていますが
それぞれが違った魅力を持っているお酒であり、
すべて人気酒であることは間違いありません。

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