地球の目線
地球の気温は生命の繁殖を育む平均15゜C前後に保たれており、
地球の表面を7割海で覆われた水球です。この膨大な水が優れた
保温材となって、生命を育む安定した環境を創出しています。
水がいかに生命を維持する上で大切な役割を担っているか
伺い知る事ができます。
たとえば水のない月では、太陽のあたる昼の側は150゜Cを超え、
夜の側は110゜Cまで下がるという。
温まりにくく、冷めやすい水のお蔭で、昼夜の差や環境の変化を
相殺してくれているそうです。
そもそもこの宇宙上で液体の水が存在すること自体、きわめて稀であり、
そのありふれた有難さに気づいて宇宙のなかでの地球の「有難さ」を
感じる事が、普段ではなかなか難しいと思います。
花が咲き、鳥が舞い、人間という特異な脳が70億もの言語というテレパシーで
交信しあっている、この地球のありふれた風景が宇宙的にみてどれほど「破格」
なことであるか。私たちは宇宙のなかでの地球と自己の存在の意味を知った
初めての世代であり、宇宙船地球号がそれ自体どれほど「希望」に満ちた、
祝福された星であるかを語れる世代なのだと思います。
もちろん日々の熾烈なビジネスや多忙を極める渦中では、こんな戯言は無意味に
感じられるかもしれません。
しかし、自然と接する機会が多くなるにつれて、その雄大な景色に人間が
創造する事ができない、未知な領域である事は自然と感じられる事と思います。
※地球の目線/竹村真一 抜粋
[ – sara 桜羅 – ]